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坐禅を知る

火水の剣

坐禅とは、坐る禅であるが、まず禅とは。
「禅」自体は、日本で言う平安時代初期〜平安時代中期に中国で生まれた発想であるといわれる。
俗に「禅宗」と呼ばれる宗派は、菩提達磨というインド僧を始祖としている。
禅とは、梵語で「ゼンナ」という言葉に音を表わす「禅」という文字を当てたものである。意味の上からは、定(じょう)とか静慮(じょうりょ)とか、思惟修(しゆいしゅ)などと訳される。
これは、物事の真実の姿、あり方を見極めて、これに正しく対応していく心の働きを調えることを言う。この道を体得し、体解(たいげ)するのが禅の真義である。
生きる事全てが禅である。
かつて異色の僧・普化(ふけ)は「不生でおれ」と教えたが、このことと同じである。
そのためには、物事の表面の姿、形に執らわれて、好き嫌い、善し悪しの心の動きがあってはできず、心を有りのままにしなければならない。
そのための、無の境地に至るための行法が、坐禅なのである。

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坐禅と瞑想

坐禅は瞑想と同義にされる場合があるが、正確には異なる。
瞑想の方向性は、何らかの対象を頭の中でイメージするが、坐禅の目的は心中のイメージに囚われずにあるがままの自分と世界を体感し、無の境地に至ることである。
広く「瞑想」という場合、どちらかというと「眠っている深層心理を揺さぶり、それを覚醒させる」的な側面が重要視されるが、瞑想法で言われる意味での「坐禅」は、それとはまったく逆のプロセスを取る、ともいえる。
坐禅は単なる教義でなく実践法である。
中国・山林学派の仏教者たちがたどりついた実践は、静かに坐しながら自分の心の奥にある「真理」にたどり着くという、釈迦自身が導き出したものであった。
日本の曹洞宗開祖である道元は只管打座(しかんたざ)、すなわちただひたすらに坐ることを重視した。何かの功徳や利益を得るために坐るのではなく、ただ坐ることに打ち込むことである。
禅の教義を知らなくとも、坐禅を行う事で心身を見つめ直すことができる。
精神修養のため最近では「坐禅会」がよく行われており、坐禅会への参加者も増えている。
日常生活でストレスを感じる人はぜひ一度坐禅を行ってみることをお勧めする。

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坐禅の姿勢1 結跏趺坐

坐禅を行う際には、大抵は坐禅用のクッションである坐蒲(ざふ)を用いる。(通称「ザブ」とも良く言われる)座布団を二つ折りにしても代用することもある。
腰を少し高くしないと坐禅の姿勢が安定せず、坐禅の際にはやはりクッションとなるものが合った方が良い。坐禅の初心者には、高い方が安定しやすく坐禅に慣れやすいであろう。
坐蒲に腰を下ろし、膝を床につける程度に浅く、あぐらをかく。
足の組み方は結跏趺坐(けっかふざ)もしくは半結跏趺坐(はんかふざ)で行う。
結跏趺坐は、右の足を左のももの上に深くのせ、次に、左の足を右の股の上にのせる。
一方、半結跏趺坐は左の足のみを右ももにのせる。
両足と尻との3点でつり合いよくすわる。姿勢が落ち着かない場合は、上半身を振り子のように左右に揺り動かして、大から小にゆすり、坐相をまっすぐに正しく落ち着かせ坐禅に入る。

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坐禅の姿勢2 印

坐禅で通常用いられるのは法界定印(ほっかいじょういん)である。
法界定印の組み方は、右掌を上に向け、その上に、左掌を上にして重ねる。そして両手の親指先端をかすかに合わせる(○を描く様になる)。力を入れておしてはいけないが、決して離さないようにする。その印は自然に、足の上に置いて坐禅に入る。

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坐禅の姿勢3 呼吸

姿勢、心をととのえ(調身、調心)坐禅に入る際には、呼吸(調息)が重要である。
坐禅では呼吸が一番重要と言われる。
まず坐禅の際、目は半開きにして視線は1m程度先で落とす。あごを引き、舌は前歯の付け根に軽く触れるようにして口を軽く結ぶ。肩の力を抜き、背筋を伸ばす。
こうして坐禅に入る調身を行った後は、呼吸に入る。
呼吸とは呼いて吸うから呼吸という。息を細く長く呼(は)き、力まない程度に呼(は)ききる。呼(は)けば自然に吸う息となり、これを繰り返す。
何より坐禅で重要なのは、丹田呼吸(腹式呼吸)を心がけることである。
鼻からゆっくり吐き、吸うのであるが、吐く際は丹田から吐き出すということを心がける。
坐禅は肚を鍛え、滅多なことでは動じない心身をつくる、というが、この腹式呼吸が肚を鍛えるのである。

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坐禅と健康

最近では「坐禅会」がよく行われているが、その中では心身の健康の為に坐禅を行っている人も多い。
坐禅を行することは、肉体的には元気に関係のある脳内のセロトニン神経を活性化することが効果があるようだ。坐禅の腹式呼吸などによるリズム性運動が非常に効果的である、と医学的にも言われる。
セロトニン神経は、起床し動き始める直前から活動を開始する。その働きが活性化すると、心身が適度に緊張すると考えられている。つまりはセロトニン神経は、元気な心身状態を演出する神経だと言える。
要となるのは坐禅の呼吸法、腹式呼吸である。
坐禅ではまず、下腹部の圧力で胸底から上腹部にかけて空っぽになるまで息を吐き出す。吐き尽くしたところで、下腹部の筋肉の緊張を緩めると、自然に鼻から空気が入ってくる。
通常無意識に行っている呼吸は、吸気(吸い込む息)が中心だが、坐禅の呼吸法は逆に、この通り呼気(吐き出す息)が中心になるのだ。
この坐禅の呼吸法が適度な緊張を作り出す。
坐禅の呼吸、腹式呼吸を20−30分を続けることでセロトニン神経が活性化されることは、脳神経科学の研究でも証明されている。
坐禅は通常線香1本たく間(約30分)続ける。つまりは腹式呼吸を約30分続けるこれは30分間ジョギングするにも匹敵する呼吸量だという。
毎日坐禅を30分組む事で体の元気に活を入れる──坐禅はこれからも注目が高くなりそうである。

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